介護施設、
どう選べばいいか分からないとき
種類・費用・選び方のポイント
「そろそろ施設を考えないといけないかもしれない」——そう思ったとき、何から始めればいいのか分からない方は多いです。
介護施設と一口に言っても、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅…種類が多すぎて混乱してしまうのは当然のこと。
この記事では、介護施設の種類と特徴、費用の目安、そして選び方のポイントについて整理してお伝えします。
主な介護施設の種類
特別養護老人ホーム(特養)
要介護3以上の方が対象の公的施設。費用が比較的安く、終身で入居できます。ただし、待機者が多く、入居まで数か月〜数年かかることもあります。
介護老人保健施設(老健)
病院から自宅への「中間施設」としてリハビリを行う施設。原則3〜6か月の入所で、自宅復帰を目指します。終身入居はできません。
有料老人ホーム
民間企業が運営する施設。「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があります。費用は幅広く、サービス内容も施設によって様々。入居一時金が必要な場合もあります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
バリアフリーの賃貸住宅に、安否確認や生活相談サービスが付いた住まい。介護が必要な場合は外部の介護サービスを利用します。自由度は高いですが、重度の介護には対応できない場合も。
グループホーム
認知症の方が少人数(5〜9人)で共同生活を送る施設。家庭的な雰囲気の中で、できることは自分で行いながら生活します。地域密着型サービスのため、原則として住所地の施設に入居します。
費用について知っておきたいこと
月額費用の内訳
施設の月額費用には、一般的に以下が含まれます。
- ・家賃(居住費)
- ・食費
- ・管理費・共益費
- ・介護サービス費(1〜3割自己負担)
- ・その他(日用品、医療費、レクリエーション費など)
入居一時金について
有料老人ホームでは、入居時に「入居一時金」(0〜数千万円)が必要な場合があります。最近は「入居一時金0円」の施設も増えていますが、その分月額費用が高くなる傾向があります。長期で見てどちらが有利か、比較検討が必要です。
費用を抑える制度
所得が低い方には、以下の軽減制度があります。
- ・特定入所者介護サービス費(補足給付):特養などで居住費・食費が軽減される
- ・高額介護サービス費:介護費用が上限を超えた分が払い戻される
- ・生活保護:施設費用も扶助の対象になる
施設選びのポイント
本人の状態と希望を整理する
要介護度、認知症の有無、医療的ケアの必要性、本人の希望(個室か相部屋か、立地など)を整理しましょう。これによって、対象となる施設の種類が絞られます。
予算を明確にする
入居一時金、月額費用、そして「いつまで払い続けられるか」を考えましょう。年金額、貯蓄、家族の援助可能額などを踏まえて、無理のない予算を設定してください。
必ず見学する
パンフレットやウェブサイトだけでは分からないことがたくさんあります。施設の雰囲気、スタッフの対応、入居者の様子、清潔感など、自分の目で確かめてください。できれば複数回、時間帯を変えて訪問するのがおすすめです。
契約内容を確認する
退去条件(どのような場合に退去を求められるか)、医療対応の範囲、看取りの対応などは、入居前に必ず確認してください。「入居したら最期まで」とは限りません。
第三者の意見を聞く
ケアマネジャー、地域包括支援センター、民間の紹介サービスなど、第三者の意見も参考にしましょう。ただし、紹介会社は施設から手数料をもらっている場合があるので、複数の情報源を持つことが大切です。
西淀川区での相談先
地域包括支援センター
高齢者の総合相談窓口です。施設選びの相談、ケアマネジャーの紹介、各種サービスの情報提供などを行っています。まずはここに相談するのがおすすめです。
※西淀川区には複数の地域包括支援センターがあり、お住まいの地域によって担当が異なります。
西淀川区役所 保健福祉課
〒555-8501 大阪市西淀川区御幣島1丁目2番10号
電話:06-6478-9859
介護保険、生活保護などの相談ができます。費用面で不安がある場合もご相談ください。
担当ケアマネジャー
すでに在宅で介護サービスを利用している場合は、担当のケアマネジャーに相談するのが一番です。本人の状態を把握した上で、適切な施設を提案してくれます。
よくある質問
Q. 特養の待機期間はどのくらいですか?
地域や施設によって異なりますが、西淀川区周辺では数か月〜2年程度かかることがあります。要介護度が高い方、在宅での介護が困難な方が優先される傾向があります。複数の施設に申し込んでおくことをおすすめします。
Q. 入居を拒否されることはありますか?
医療的ケアの内容(胃ろう、吸引、インスリン注射など)によっては、対応できない施設があります。また、認知症の症状や暴力行為がある場合、受け入れを断られることもあります。
Q. 入居後に状態が悪化したらどうなりますか?
施設によって対応は異なります。看取りまで対応する施設もあれば、医療的ケアが必要になった時点で退去を求められる施設もあります。入居前に必ず確認してください。
Q. 家族が遠方でも入居できますか?
可能です。ただし、緊急連絡先や身元引受人は必要になります。また、面会や緊急時の対応について、施設と事前に相談しておくことをおすすめします。
おわりに
介護施設を選ぶことは、本人にとっても家族にとっても大きな決断です。「正解」がないからこそ、悩むのは当然のことです。
大切なのは、焦って決めないこと。そして、一人で抱え込まないこと。専門家の力を借りながら、本人と家族が納得できる選択をしてください。
「今すぐ決めなければ」と思っていても、相談することで気持ちが整理されることがあります。まずは、話を聞いてもらうところから始めてみませんか。
「どこで暮らすか」は「どう生きるか」。
一緒に考えましょう。