新しい生活の始まり
住まいの困りごと

障害があると
部屋を借りられない?

家賃保証会社の壁と乗り越え方

「障害のことを伝えたら、審査に落ちた」「不動産屋の対応が急に冷たくなった」「何件回っても決まらない」——障害のある方が住まいを探すとき、こうした経験をされることは珍しくありません。

賃貸住宅を借りる際に求められる「家賃保証会社」の審査が、障害のある方にとって大きな壁になっているケースがあります。

この記事では、なぜ障害のある方が審査に通りにくいのか、そしてどうすれば住まいを見つけられるのかについてお伝えします。

なぜ障害があると審査に通りにくいのか

保証会社や大家さんが障害のある方の入居に慎重になる背景には、いくつかの要因があります。

収入に対する不安

障害年金や生活保護が主な収入の場合、「安定して家賃を払えるのか」と懸念されることがあります。実際には障害年金は安定した収入ですが、理解されていないケースも多いです。

「何かあったとき」への漠然とした不安

障害の内容や程度についての知識がないまま、「トラブルが起きるかもしれない」と漠然と心配されてしまうことがあります。これは偏見に基づくものですが、現実として存在しています。

緊急連絡先・身元引受人の問題

家族との関係が疎遠な方や、頼れる人がいない方は、緊急連絡先や身元引受人を用意できないことがあります。これが審査でマイナスになることがあります。

設備面の懸念

車椅子を使用する方の場合、バリアフリーでない物件では「設備を傷つけるのでは」と心配されることがあります。

重要:障害を理由に入居を拒否することは、障害者差別解消法に抵触する可能性があります。ただし、現実には「別の理由」をつけて断られるケースが多く、立証が難しいのが実情です。

審査に通りやすくするためにできること

01

収入を証明する書類を用意する

障害年金の振込通知書、年金証書、生活保護の受給証明書など、収入が安定していることを示す書類を準備しましょう。「毎月これだけの収入がある」と具体的に示せると、審査担当者の安心感につながります。

02

支援者・支援機関の存在を伝える

相談支援専門員、ヘルパー、就労支援員など、日常的に関わっている支援者がいることを伝えると、「一人で抱え込んでいるわけではない」という安心感を与えられます。

03

緊急連絡先を確保する

親族が難しい場合、支援機関や居住支援法人が緊急連絡先になってくれることがあります。相談支援事業所や社会福祉協議会に相談してみてください。

04

障害に理解のある不動産会社を選ぶ

すべての不動産会社が障害に対して理解がないわけではありません。福祉と連携している会社や、居住支援法人と協力している会社は、事情を理解した上で物件を探してくれます。

知っておきたい制度・支援

セーフティネット住宅

障害者、高齢者、低所得者など「住宅確保要配慮者」の入居を拒まない住宅として登録された物件です。大阪府のセーフティネット住宅情報提供システムで検索できます。

※まだ登録物件数は限られていますが、選択肢の一つとして知っておくと良いでしょう。

居住支援法人

住まい探しに困っている方と、受け入れてくれる物件をつなぐ支援を行う団体です。入居後の見守りや生活支援を行う法人もあります。

大阪府内には複数の居住支援法人があり、障害のある方の住まい探しをサポートしています。

グループホーム(共同生活援助)

一般の賃貸が難しい場合、障害者グループホームという選択肢もあります。世話人のサポートを受けながら、少人数で共同生活を送る住まいです。

※一人暮らしの前段階として利用する方もいます。

公営住宅(市営・府営住宅)

所得が一定以下の方を対象にした公営住宅は、保証会社の審査がありません。障害者向けの優先枠が設けられていることもあります。

※抽選のため競争率は高いですが、応募し続けることで当選の可能性は上がります。

西淀川区での相談先

西淀川区役所 保健福祉課

〒555-8501 大阪市西淀川区御幣島1丁目2番10号

電話:06-6478-9859

障害福祉サービス、生活保護などの相談ができます。

相談支援事業所

障害のある方の生活全般について相談できる事業所です。住まいの問題も含めて、サービス等利用計画を一緒に考えてくれます。

大阪市居住支援協議会

住まい探しに困っている方の相談窓口です。障害のある方を受け入れてくれる物件や、福祉サービスとのつなぎ役になってくれます。

障害のことを伝えるべきか、隠すべきか

「言わなければバレないのでは」と考える方もいるかもしれません。確かに、外見からは分からない障害の場合、伝えなければ審査に通ることもあります。

ただし、入居後に支援者が訪問したり、福祉サービスを利用したりすることで、大家さんに分かることがあります。そのとき「最初から聞いていれば」とトラブルになる可能性もゼロではありません。

一方で、最初から伝えて理解のある大家さんに入居できれば、入居後も安心して暮らせます。

どちらが正解ということはありません。ご自身の状況や、物件・大家さんの雰囲気を見て判断してください。迷ったときは、相談支援専門員や居住支援法人に相談してみるのも一つの方法です。

よくある質問

Q. 精神障害があると特に難しいと聞きましたが、本当ですか?

残念ながら、精神障害に対する偏見から審査が厳しくなるケースはあります。ただし、通院や服薬で安定していること、支援者がいることを伝えることで、理解を得られることもあります。

Q. 生活保護を受けていても借りられますか?

生活保護を受けている方も賃貸契約は可能です。住宅扶助の範囲内で家賃が収まる物件を探すことになります。福祉事務所やケースワーカーに相談すると、住まい探しをサポートしてもらえることもあります。

Q. 保証会社の審査に落ちた場合、他に方法はありますか?

保証会社を使わず、連帯保証人を立てることで契約できる物件もあります。また、保証会社によって審査基準は異なるため、別の会社で通ることもあります。居住支援法人に相談すると、審査に通りやすい方法を一緒に考えてくれます。

おわりに

障害があるというだけで住む場所を見つけられない——これは本来あってはならないことです。

しかし現実には、まだ多くの方が住まい探しで苦労しています。だからこそ、使える制度や支援を知っておくことが大切です。

一人で何件も不動産屋を回って疲れ果てる前に、支援機関を頼ってください。あなたの代わりに交渉してくれたり、理解のある物件を紹介してくれたりする人がいます。

住む場所は、暮らしの土台です。
諦めないでください。

住まい探しでお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

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